たいらんの日本語教師ぐるぐるサバイバル

日本語教師として生き残りたい「たいらん」が頭の中のぐるぐるを吐き出すブログ

似ているカタカナの書き分けの教え方~「シ」と「ツ」・「ン」と「ソ」・「ソ」と「リ」~

今月から新しい学校で、多国籍の学生たちに教えています。

午前中は、初級が始まったばかりのクラスで授業です。
 
みんな、ひらがなはおおむね読めて書けるようになっています。
そして、次の関門であるカタカナを覚え始めているところです。
 
一生懸命、練習している姿を見ると、うれしくなりますね^^
 
さて、本記事ではカタカナの難関「シ」と「ツ」、「ン」と「ソ」、「ソ」と「リ」の書き分けの教え方をご紹介します。
 

1.「シ」と「ツ」

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ポイントを押さえて書き分けよう
学生がよく書いてしまうのは、こんな字です。
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「シ」にも見えるし、「ツ」にも見えますね。
 
そこで、このように板書して見せます。
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ご覧のように、「シ」は書き始める場所をタテに揃えます
同様に、「ツ」はヨコに揃えます
「シ」は厳密にはタテ一列ではありませんが、シンプルに書き分ける方法として、このように指導しています。
 

2.「ン」と「ソ」

 「ン」と「ソ」も上と同じように、
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やはり、始点のラインを意識して書き分けるように教えます。
 

 3.「ソ」と「リ」

最後に、「ソ」と「リ」の書き分けです。
「ソ」と混同すると、「アメソカ」「イギソス」と新たな国を生み出すもととなります。(ならんわ)
 
違いはもちろん、一画目の向き。
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しかし、一画目をタテにしても、二画目で油断すると「ソ」っぽくなってしまいます。
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詰めが甘いわ‼
 
そこで、二画目は、一画目と平行に書き、同じ長さを過ぎたらカーブさせるように指導します。
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ここまでは我慢。その後、カーブさせていけば「ソ」には見えません。
 

おまけ~「はらい」でカタカナらしさアップ!そして省エネ

もう一つ、教えるといいかなと思ったのは、「はらい」です。
もう一度、学生が書きやすい字を見てみると、
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最後の一画が、「はらい」ではなく「止め」になっています。
 一生懸命覚えようとしているからか、学生が書く様子を見ていると、けっこう力んでいることが多いです。
 
大量に書いて覚えなければいけないのに、一字一字そんなにエネルギーを使っていたら、疲れてしまうでしょうに。
もっと肩の力を抜いて、シュッと書いていいんだよ。
 
そんな思いもあって、手ごろな長さのチョークを横にして黒板に押し付け、「太→細」の「はらい」を実演しました。
みんなも、「シュッ」って言いながら書いていました笑
 
ちゃんと伝わるカタカナが書けるようになることを願って。
 
以上、指導の際の参考になれば幸いです!
 
では、またじかいかすみ