たいらんの日本語教師ぐるぐるサバイバル

日本語教師として生き残りたい「たいらん」が頭の中のぐるぐるを吐き出すブログ

レベル差のある初級クラスでもスピーチ活動を楽しむ方法

ども、たいらんです。
クラスの中でレベル差があるのには、いくつか理由がありますよね。

ある学生は国ですでに何か月か勉強してきていて、ひらがな・カタカナは一通りマスターしていたり。

一方、まったくゼロからで、かなを覚えるところから四苦八苦している学生がいたり。

そんなクラスでも、みんなに自分の好きなことを日本語で発表してもらいたいものです。

そこで、先日やってみた活動を、備忘録的に書いておきたいと思います。

テーマ「わたしの一日」で発表活動

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みんなの日本語初級Ⅰ』第4課のまとめとして行いました。

まず、教師が"発表者然”として、モデル発表します。

最初と最後の礼もしっかり行います。

最後の礼をしたとき、拍手がなかったらジェスチャーで促します。

誰かが発表したら拍手をする、を習慣づけると、良い発表環境がつくられると思います。

その後、パワポ・模造紙・プリントなどで、いま発表したモデル文を示します。
以下、モデル文です。

みなさん、こんにちは。
わたしの いちにちを はっぴょうします。

わたしは まいあさ じにおきます。
じから べんきょうします。
12じから 1じまで やすみます。

がっこうは ごご4じに おわります。
5じから 8じまで はたらきます。

11じに ねます。

いじょうです。どうもありがとうございました。

青い部分は、未習の言葉なので、母語で訳を伝えます。

ここは、発表のフォーマットとして、何回か練習して言えるようにしておきます。


そして、赤い部分を、学生自身の状況に即した内容に変えてもらいます。

「おきます」「べんきょうします」「やすみます」「おわります」と、最後の「ねます」は全員に当てはまるはずなので、時間を変えるだけで大部分は完成です。

理解がゆっくりな学生は、ここまでで十分

誤字脱字を見てあげて、発表の個人練習に移らせます。


一方、もう次の課以降の言葉をいろいろ知っている学生は、「寝ます」の前に文を追加させます。

アルバイトをしていれば、「はたらきます」は生かしていいですし、していなければ削って代わりの文を挿入します。

今回は、

8時に晩ごはんを食べます。
9時から11時まで映画を見ます。

など、思い思いに言いたい文を追加していました。
(食べます、見ますは6課の新出語)

発表前に、個人練習!

さて、書き終わったら、「個人練習」の時間を必ず取ります。

その際、次のことを意識して、学生にハードルを用意します

メモから目を離さず音読している学生 → 顔をあげて話す時間を増やす。
顔をあげて話そうとしている学生   → 笑顔で発表できるようにする。
完全に覚えて話している学生     → 身振り手振りもつけて話す。

個人練習をすることで、運用が難しい学生は、少し自信を持って発表に臨めるようになります

進んでいる学生には、より発表らしい発表を目指してもらいます

ペアで発表し合おう!

これで準備ができました。いよいよ発表です。

せっかく何度も練習したのですから、1回発表しただけじゃもったいない!

ということで、ペア発表を、相手を変えて次々に行ってもらいます。

3~4人と発表し合えたらいいですね。

全体発表で締める!

そして、最後に全体で3~4人に発表してもらいます。

立候補者がいれば、その人にお願いしていいと思いますが、なかなかいない場合もありますよね。

その場合は、誰の発表がよかったか、面白かったか、を聞いてみます。

少なくとも3~4人の発表を聞いているので、誰か推薦してくれると思います^^

推薦された人は「え~^^;」と言いつつ、ちょっと嬉しそうに出てきてくれます。

発表後は…そう、拍手を忘れずに!


というわけで、初級クラスのスピーチ活動のアイディアでした。

んだば!