授業でパワーポイントを使ってみて考えたこと
ども、たいらんです。
今日もパワーポイントを使った授業をしてきました。
前回はパワポで教材を作ることのメリットについて書きました。
しかし一方で、気になることもいくつか出てきました。
この記事では、初級の授業をパワポでやってみて感じたデメリットについて書きたいと思います。
1.授業がガチガチになりやすい
授業はライブであり、一回として同じ授業にはなりません。
学生の反応によって、授業の流れを臨機応変に変える必要があります。
例えば、
・学生からイイ文が飛び出したら、それを文型の例文として取り上げる。
・学生の理解の具合を見て、教材を提示する順番を変える。またはバッサリ削る。
こういったことは、パワポを黒板代わりに使おうとすると難しい。
事前にパワポ化した素材や例文は、基本的にその場で変更したり、順番を入れ替えたりすることはできません。
クリック連打で素材を飛ばすことはできますが、
一瞬でも目に触れる以上、「今のは何だ?」と余計な考えるエネルギーを使わせてしまいます。
パワポは講義のように、決まっていることを紹介したり、練習問題を映して考えさせたりすることには向いています。
しかし、あまりガッチリ作りすぎると、
学生との生のやり取りによるライブ感が薄れてしまうのだ
と気づきました。
ライブ感が薄れるということは、うちで通信教育を受けるのと変わらなくなってしまいます。
せっかく教室に集まって授業を受けるからには、
その場でしか味わえない「学び体験」
を重視したいものです。
2.学生と対面する時間が減る
photo by ぱくたそ
パワポを映すと、学生の目は当然スクリーンに向きます。
そして、教師の目線はスクリーンと、操作する手元のパソコンを行ったり来たり。
特に、文型導入でアニメーションを使うとその傾向が高くなるようです。
また、紙教材を使っていた頃と比べて、
学生と目が合う時間が減った
と感じています。
もちろん、パワポを使っていても、学生たちの顔を見ていないわけではありません。
しかし、
学生たちはスクリーンのほうに目が行っている
ので、対面していると感じない。
学生からすると、教師の声が「オーディオ」のように聞こえているんじゃなかろうか。
言葉の授業は、「会話」できるようになることが目的なのに、パワポの多用で「会話」が減ってしまっては本末転倒ですよね…。
過ぎたるは猶及ばざるが如し
以上が、2週間、初めてのパワポ環境にウキウキして、パワポ中心の授業をしてみた感想です。
どうも、自己満足の世界に陥ってしまっていましたね…反省。
でも、おかげで、どういう授業を目指すべきかを考えるいい機会になりました。
つまるところ、大事なことはやっぱり「バランス」なのでしょう。
今後は、日本や海外の言語教育で、パワポなどのICT活用事例を探ってみたいなと思っています。
んだば!