たいらんの日本語教師ぐるぐるサバイバル

日本語教師として生き残りたい「たいらん」が頭の中のぐるぐるを吐き出すブログ

志望理由が書けないときの指導法〜ひねり出すならアレを使え!

「志望理由」の指導、みなさんはどうされていますか?(^^)

 

書いてきなさいと言っても、なかなか書けない学生が多いんじゃないでしょうか。

 

あの数行から数十行の記述欄を眺めたら、学生も先生もため息が出るかもしれません。

 

今日は、出願先に提出する「志望理由」の指導について書きたいと思います。

 

なぜトンデモ志望理由が出てくるのか

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志望理由、どう指導しよう…


学生はどうして志望理由がうまく書けないのか。それは教えてもらったことがないから、だと思います。

 

成績主義の中国の学生は、成績さえ良ければ合格できると信じている人も多いです。

 

しかも、「有名かどうか」で進学先を選んでいる学生に志望理由を書かせると、そのままその通り書いてきちゃいます。貴校は有名な大学だから選びました、と。

 

「ふーん、有名さだけだったら、うちじゃなくてもよくね?」って思われますよね…。

 

一方、大学ならどこでもいーやと思っている学生は、「この大学は、特に特徴がない」と言って、大学のホームページやパンフレットに書いてあることを丸写ししてきます。

 

ただのオウム返しですから、これも志望理由とは言い難いものになります。

 

意識足りない系学生の指導

志望校のオープンキャンパスへ行くことは、基本中の基本だと思います。

 

やっぱり自分の目で見て、耳で聞いてきた話には説得力があります。

 

が、いざ志望理由を書く段になって、行ってません、と言い放つ学生。

 

また、友達の金魚のふんで参加して、キャンパスがきれいだった、しか感想がない学生。

 

「う~~~ん」と、正直、頭抱えました。ネタがねぇ。

 

志望校に入学した先輩がいたらラッキーですが、それもいない。

 

ということは、HPやパンフレットの内容から志望理由をひねり出すしかない。

 

つーか、君は本当にその大学に入りたいと思っているのかね。

 

そんなこと言っても始まらないので、一緒にHPやパンフレットを見て、対話しながら志望理由になりそうな「引っかかる言葉」を探していきます……。

 

そんな意識低い系学生たちを指導するうち、少なくとも一つ志望理由を引き出す方法を見つけました。

 

「理念」や「精神」をうまく使え!

どの大学にもあって、どの大学も異なるのが、「教育理念」「建学の精神」です。

 

難しい言葉で書いてあるものもありますが、ざっと目を通してもらいます。

 

そのあと、良いと思った言葉をいくつかピックアップさせます。

 

そして、こう尋ねます。

 

「あなたは今まで、そのような理念(考え方)を大事にして生きてきましたか?」

 

例えば、「社会貢献」が理念だったら、今までの人生で「社会貢献」を意識して生きてきただろうか、と考えてもらいます。

 

YesでもNoでも、志望理由はただ一つ「貴校の教育理念に共感したから」です。

 

そして、もしYesなら、「私もボランティア活動などを通じた社会貢献を積極的にしてきました。貴校に入学し、さらに深くその理念を理解したい…」などと肉付けします。

 

もしNoなら、「社会貢献が大切なことだと思っていましたが、実際に実行に移すことはありませんでした。しかし、貴校の行っている様々な社会貢献活動を拝見し、私も…」などと続ければよいのではないでしょうか。

 

簡単に図にまとめると、次のようになります。

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教育理念は、どの大学にも必ずあるものですから、利用しない手はないと思います。

 

しかも、どっちに転んでも、そこそこのボリュームで書くことができます。

 

もちろん、これ一つだけでは内容的にも分量的にも不十分なので、もう一つ具体的な理由を考えたほうがいいでしょう。

 

いかがでしょうか。指導の際のヒントになれば幸いです(^^)

 

今日はこのあたりにして、改めて続きを書きたいと思います。

 

それでは、またあしたびらめ!

留学生の進路指導に携わるときに心がけたいこと

先日、日本語学校の専任教員が集まる研修会に参加してきました。

まだ専任の経験が浅い私にとって、多くの先輩と交流できるすばらしい機会でした。

今日は、ベテランの先生方のパネルトークで印象に残ったお話があるので、書いておこうと思います。

 

進路指導か、進学指導か

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頭の中のぐるぐる


トークの中で、「進路指導で壁にぶつかったとき、どうしたらよいか」という話題になりました。

去年(2018年)初めて進路指導に携わった私も、学生の進路がなかなか決まらず、悩んでいた時期があったので、興味深く聞きました。
パネリストの先生方からのアドバイスとしては、「先輩に助言を求めること」「悩みを共有するひとをつくること」などが挙げられました。
 
その中でも、
 
「進路指導とは、その学生を知ることだ」
 
という言葉に、非常に共感しました。
 
私の前任校では、「進路指導」ではなく「進学指導」という言葉が使われていました。
この2つの違いはとても大きいと思います。
 
進学を目指す学生が入学することが前提の学校であるとはいえ、その学校では「とにかく進学させる」ことに躍起になっていました。
私もその雰囲気に流されて、なかなか進学先を決められない学生や、実力以上の学校ばかり受験して落ちまくる学生にイライラしてしまっていました。
 
でも、例えば、進学先を決めるのが遅いある学生は、やってみたい分野があるけれど、本当に自分に合っているか自信が持てずに悩んでいました。
それが、話を聞いているうちに、徐々にチャレンジする気になって、無事その分野の学校へ進学できました。
 
その学生を知り、学生が主体となって考える、その背中を押してあげること。
場合によっては、「帰国」を勧める勇気を持つこと。
 
 
このような言葉がパネリストの先生から語られ、「進学」だけが善であるかのような考え方は、間違っていたと改めて思いました。
 
 
逆に、進路を決めるのはあくまで学生です。
こちらが良いと思う助言をして、それが受け入れられなかったからと言って、イライラすることはないのだとも思いました。
 
それでは、またあしたんぼ!

姿勢が悪い学生の面接指導に役立つテクニックその弐

こんにちは、たいらんです。
昨日から、留学生の面接指導について書いています。

今日は、姿勢を正しくさせる試みパート2です。

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せめて面接のときだけでも、いい姿勢に…!

☆筋金入りの猫背には魔法の合言葉を☆

昨日書いた、「スマホでの撮影」による指導は、自分の姿勢に意識を向けるうえで効果的だと思います。
しかし、「猫背歴=年齢」みたいな筋金入りの姿勢の悪さの人もいますよね。


彼らは、いい姿勢の「作り方」がわかりません。
どんなに口で「姿勢を正しくして!」と言ってもムダです。
そんな人にはどう指導すればいいのか?


例えば、まっすぐ立たせて、直接背中やあごを押したり引いたりして、これがいい姿勢だから覚えて!という方法もあります。
できあがったいい姿勢を横からスマホで撮って、ビフォーアフターを比べるのも効果があると思います。
ただ、胸を開けばあごが反り、あごをもどせばお尻が突き出るという、エンドレス・デッサン人形の悪夢に陥るおそれもあります。(どんな悪夢だ)


そこで、もう一つ、一発で劇的に変わったのは、この言葉です。

私:「身長を3センチ伸ばしなさい」

学生:(すっ)


この言葉を聞くと、自然と頭のてっぺんを持ち上げようとするので、部分部分を指摘しなくてもだいたいの形はできます。
数名の学生に試しましたが、思わず「おお!」と声を出してしまうくらい、シュッとしました。


これが、二つ目の方法です。


もちろん、面接は話す内容が大事であることは言うまでもありません。
しかし、「人は見た目が9割」と言われるように、第一印象で好印象を与えておくに越したことはありません。


面接指導のはじめの方に意識付けができれば、あとは練習あるのみ!


ぜひお試しください(^^)


では、またあしたこやき

姿勢が悪い学生の面接指導に役立つテクニックその壱

こんにちは。たいらんです。

 

以前、中国人留学生のみの日本語学校で働いていたときのことを、少しずつ書いていきたいと思います。

今回は、留学生の面接指導で、「姿勢を直す方法」です。

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面接の好印象は、きれいな姿勢から!

大学や専門学校進学を目指す学生たちですから、年齢的には高校生くらいでしょうか。

しかし多くの学生が、机に肘をついて猫背になってしまっていました。

ひどい人になると、机にべったり突っ伏して問題を解いている。もはや机と一心同体の妖怪机人間がそこかしこに。

 

親元を離れ、ビシッとしなければならない行事もなく、普段の授業でもそこまでの緊張感を強いられないとなれば、まあ多少は仕方がないのでしょう。

私も子どもの頃は猫背で叱られたから、気持ちはわかる。

 

しかし、面接でもそのままでOK、というわけにはさすがにいきません。

一体どうすれば姿勢がよくなるのか…。

今まで試して効果があったことを二つ、ご紹介します。

とりあえず、今日は一つ目です。

 

☆本人に目で見て自覚させる☆

壁一面のでっかい鏡があれば一発ですが、そんなバレエ教室っぽい日本語学校はないでしょうから、本人のスマホを録画モードにして貸してもらいます。

 

あとは、面接の出入りを面接官目線で撮影するだけ!

 

ドアの開け閉め、入室から着席、面接終了後の退室までの所作を撮ります。

映像を確認させると、だいたい「あぁ…(驚)」となります。なんて姿勢だ!と。

それを踏まえて、もう一度やらせると意識が姿勢に向く分、多少よくなります。

 

できれば、だいぶよくなったあたりでまた撮影して、一緒に変化を確認してあげます。

さっきと全然違う、かっこよさで合格できるわ~などと冗談も飛ばしつつ、面接練習中は常に意識させます。

 

では、質問に答えている最中に姿勢が崩れてきたな…と思ったら、どうしましょう。

 

私の場合は、自分が首をウンっと伸ばして、無言で気づかせていました。

口頭で注意すると、学生が話しているのを遮ってしまうので。

 

 

というわけで、一つ目の方法はこんな感じです。

 

それでは、またあしたにし。

はじめの一歩!新年号「令和」とともに

はじめまして、たいらんです。

埼玉で日本語教師をしています。

 

本日は2019年4月1日、新元号が「令和」と発表された日。

「令和」、一目見て気に入りました。響きもかっこいい!と思う。

さて、この歴史的な日にあやかって、ブログを始めてみました。

 

中国で3年、日本で約2年、日本語教育に携わってきて、面白い体験や、貴重な経験も増えてきました。

でも、それらをずっと頭の中で「ぐるぐる」回しているだけでは、いつか遠心力を失って消えていってしまう…。

常にどこかで、それはもったいない!という「書いて残したい欲」がありました。

 

そこで!そんなに大層なことではありませんが、今まで経験したこと、これから経験することを書いていきたいと思っています。

 

今、日本語教育業界は激変の時代が到来しています。

実は、そのへんのことに今まで無頓着でいたので、ブログ開設を機に勉強しつつ、そのことも書ければと思います。

日本語教師としての生き残りをかけて…!(燃)

 

それでは、今日はここまでです。

おやすみな埼玉